変わった形のタンブラー

変わった形のタンブラー(9,6 x 8,0 cm)です。1920年頃、イギリスの物。底部が台形になっていて変わった形ですし、上の部分はエッチングで模様が入れられてますが、底部と底にはカットが入っており、全体として珍しいグラスです。普通のエッチング・グラスよりも質の高い物です。

今日、6月16日で当店は22周年を迎え、明日から23年目に入ります。22年前の今日開店した訳で、僕は36歳でした。右も左も分からずお店を開いたのですね。よく潰れずに今迄持ったものです。今年はコロナが流行し売れない日々が続きましたが、元々売れないのには慣れているので、そこまでショックではありませんでした。昔は売れない日が何日も続くと店の床に夜一人仰向けに寝っ転がって、天井を仰ぎながら、どうするか考えたものです。お金がないときに出来ることは取り敢えず考えることですから。そうやって鍛えられました。多少は強くなったかもしれません。だからか、今回の売り上げの無い日々も意外にも楽しく過ごせました。店の前を通る人の層も最近は可也変わってきて、スマホ片手に店内ウロウロしたり、無言で入店退店したり、いきなり僕の私物に触り出したり。インスタグラムなどのSNSの影響がどの程度こういう客層に関係しているのかは知る術もありませんが、正直疲れました。もう、通りに面した場所で店をやるのに疲れました。そう言うマナーの良くない人たちが通らない場所へ引っ込みたいなと思い始めています。

儲かるとか儲からないとかではなく、もっと自分のやりたいことを実現出来る場所が欲しいと思います。人生短いですから、お金ではなく、自分の好きな領域をもう少し極めたいですね。それで、お金が付いてきてくれて何とか暮らせるならば、それはとても幸せなことだと思います。もう少し心穏やかに過ごしたいですね、60歳に向けて。