革製のスナフ・ボックス、1804年

イギリス、1804年頃に作られたスナフ・ボックス(嗅ぎタバコ入れ、7,3 x 4,9 x 1,8 cm)、革をプレスして作られています。真ん中の光る部分はシルバー製で、ここに1804と入っていて、この数字が作られた年代とほぼ同じと考えていいと思います。革をプレスして作った箱は珍しいです。渋い箱ですね。


ここ一週間程痛風の発作が出ていて、特に今日は左足首が痛くて、痛みに耐えるのにエネルギーを消耗するので夕方には既に神経が疲れてボーッとしてしまい、書くための集中力がもう残っていない。恐らくまともな文章など書けそうな気はしないが、取り敢えず書いてみよう。最近新聞などに書かれている政府が提唱する「新しい生活様式」というのがある。僕はこの名称が嫌いだ。コロナの蔓延を防ぐ為に誰かが考えた、長期に渡るとはいえ一時的措置としての生活の仕方だ。英語に訳すと、New Life Style、でほぼ間違いないと思うが、この言葉から僕が感じる語感は、さもこの生活の仕方の先には素敵で幸せな未来が待ち受けているような印象だ。言葉のセンスの悪さを超えて、何となく薄気味悪い呼び方だと思う。単純に「コロナ対策の為の生活方法」とか、そのまんまの呼び名なら未だしも、新しい、とか言われても空々しいし、様式、っていう言い方の中にはなんか僕たちの心の中にもっと別のことを刷り込もうとしているような気がするのだ。僕の語感がずれているのだろうか、痛風の痛みで頭が働いていないのだろうか。たかが呼び方じゃないですか、そうカリカリしなさんなと言う人もいるかもしれない。いや、僕はこの今回の名称には酷く違和感を覚えている一人である。

何か、こうも想像力の欠片もないばかりか、嫌な感じの含みを持たせたこの言葉を国民全体の生活標語のようにあげられると暗〜い気分になってしまう。この今回の名前から戦前戦中に考え出されて国民を縛った数々の標語を連想してしまうのは僕の痛風の痛みのせいだろうか。