デルフト焼きの花入れ

デルフト焼きの花入れ(22 x 16 cm)、19世紀中頃くらいですかね。焼きが甘いのか、別に問題なく使えますが、水がじわーっと多少染みてきます。絵柄はそんなに変わってませんが、口が割と狭いので花は活け易いです。

さて今日は最近の自分の心境を書いてみます。

確かに今僕たちは大変な時を過ごしているし、これが早く終わって欲しいとは思っている。でも、誤解されるかもしれないが、全く悪いことだけではないと思う。と、言ったら不謹慎と思われるかもしれないが、僕は日々の観察を一人静かに楽しんでいる。

先ず、音楽がとてもよく耳に染み入るように聴こえる。バッハがこんなに聴こえてくるなら、今迄の自分は一体何を聴いてたんだと思うくらいだ。

街を歩いていてもいつも見慣れた光景の中に今迄見ることがなかったようなトーン、細やかな色調が感じられることがある。とてもありふれた眺めが美しい。

人間観察も怠らずしている。人間が普段引っ提げて歩いているメッキが少しずつ剥がれてきて、その人そのひとの地色が、それがどんな色であるにせよ見え始めている。こんなときに人間観察なんて不謹慎な、という人がもしいるなら、文学や色んな芸術はそこを始まりとしていることを思い出すといい。人間はどんな状況下でもしっかりと「見る」ことを忘れてはいけない、と思う。

さて、ここ最近、入ってくるお金を余り見ない。これは明らかに現実的マイナスである。でも、プラスもあることを忘れないようにしよう。ただ、この現実的マイナスと精神面のプラスは足し引きが出来ないので、全体として今の僕の生活がプラスなのかマイナスなのかは分からないし、それは多分にどうでもいいことなのだ。