香水瓶を二つ

香水瓶を二つ(高さ、7cm、6,3cm)、共にイギリス製で、左のシルバーの刻印はロンドン、1921年製、右のシルバーの刻印は、バーミングハム、1905年製です。ショーケースに入れてあるのですが、他の大きな物の間に埋もれているので、こうやって写真に撮ると、こんなのあったんだ、と思われる常連の方もいるかもしれませんね。

しかし、このコロナ騒動、なんか疲れますね、じわーっと神経が磨り減る感じがします。人と会っても、近づいてはいけないし、勿論触れてもいけないし、一定の距離を保ち、あまり大きな声を出さないようにして、冷静に話す。うーん、疲れます。早く終わって欲しいです、終わって普通に話したい接したいですね人と。それでか、最近の僕は店の売り上げも落ちているというのに、何か買いたい、という気持ちが割と強いんです。勿論何でも良いわけではなくて、欲しい物が買いたいのです。少し前に、万年筆を買いました。何本か持ってますが、今持ってるのは、パイロット、セーラー、パーカーなのですね、近所の万年筆屋さんにペリカンのスーべレーンというシリーズの小さい奴が安く出ていたので、買いました。インクもカートリッジではなく吸入式です。

万年筆は物語を書くとき、そして一度書いたものに細かい書き込みをしていくとき、何となく思い付いたアイデアなどを書き留めるときなど、それぞれにその時の自分の意識密度に合ったペン先を求めて使い分けます。後、僕の場合、物語を書いていて出来が良くのっているときは、字が段々小さくなるんです。逆に出来が悪いときは字が大きめのまま変化していきません。物語を書いているときは意識がかなり鋭利なので、その意識の切っ先に合ったペン先の細かい万年筆が丁度良いんです。意識の鋭さとペン先から書き出される文字の極細さが合っているのが気持ち良いんです。だから使う万年筆はどうしても日本製になる。また、ダラーっと汚い字で書き留めるだけのときは、インクの出易い、ちょっとゆるい感じのペン先が合ってくる。今回買ったペリカンの小さい万年筆はインクが出易く殆ど紙の上に置くだけで書ける感じです。ホームページのこの記事を書くのに思い付いたことをノートに書き留めるのに使ってます。

まあでも、それは言い訳で、新しい万年筆を買いたかったんですね。所有欲、購買欲、欲だったんです、欲しかった。だから後は言い訳です。欲しい物がある、というのは良いことだと思います、それが買えるかどうかは別として。骨董もそうですが文房具もそれを掌の中に入れて眺め、心の中でニヤッとして、買って良かったなと思う。所有する喜びって大事ですね、その物が持つ機能性、有用性は置いといて、自分の側にあるという満足感。

ただ問題なのは現行の物で(本もそうなのだが)、欲しいっ、と強く思える物が少な過ぎることです。(経済的問題もあるとは言え、それにマニュアル派なので)買う車は何時も中古のもう新車としては出回っていない物ばかり。まあでもしょうがないですね昨今の消費社会状況では。