19世紀初頭のジン・グラス

グラスが四つ、全てイギリスの1800〜30年のジン・グラス(高さ 8〜11cm)です。生地の質感にキリッとした深みと鋭さがあり、とても魅力的な時代ですね。そんなに売れる訳じゃないけれど、珍しい形のものを見ると買い足しています。この美しさはこの時代のイギリスにしかないものですね。物も何処か自信に満ちています。

いつか何処かの本で読んだのですが、地球から眺めると、今の人間の増殖の仕方、利己的な活動は、ガン細胞のようなものだろう、と。それを読んだとき、妙に納得したのを覚えています。今現在、コロナウイルスで人間は苦しんでいますが、この人類の繁栄の陰で、どれ程の他の生物と自然を絶滅、破壊に追いやって来たのかを、考え想像すると、今のこの状況の理解の仕方も違ってくる、と思うんです。それから、核の問題ですね。人間が滅んだ後も永く残ってしまうこのような負の遺物をどうして、どのような神経で容認しているのか。全く不思議です。僕は、もし神様というものが何処かからこの今の出来事を眺めているとしたら、そろそろ大きな方向転換をしないと、もっと酷いことになりますよ、変わるのならば少し猶予の時間をあげましょう、と囁いているような気がします。というか、こんな明白なこと、神様がいなくても分かりますね。

日々沢山の人が死んでいますが、僕たちが変わっていく機会を今与えられている、そう考えるのが妥当だと思います。