花瓶に見えますが、、。

イギリス19世紀末のカットグラス(高さ 23,5cm)、一見花入れに見えるでしょうか。八重のチューリップが綺麗に(?)活けられています。実はこのグラス、イギリスではセロリ・グラスと言われていて、野菜のセロリを入れるための物なのです。イギリスのアンティークにはこのようにある特定の用途の為だけに作られたグラスやカトラリーがあります。特にこの時代から20世紀初めには多い気がします。充分花活けとして使えますね。

今朝は久し振りにシリアルに温かい牛乳をかけて食べました。李朝の白磁の椀に入れ、イギリス18世紀末のシルバースプーンで食べました。食べた後、椀とスプーンをさっと水洗いしてから椀の上にスプーンを置くと、李朝とイギリス18世紀の物ってどちらも控え目であるせいか、この取り合わせが美しいんです。いいなぁ、と思いながら眺めていました。念の為申し上げますが、いつもこんな感じでものを食べているわけではありません、至って適当なので誤解無く。

日常何気ないときに目に触れるものが静かに見せてくれる一瞬の姿に見惚れてしまう。何でもいいんです、虫でも花でも人の表情でも骨董でも手の指の動きでも窓ガラスに反射する光でも。そんな小さなものが見せてくれる一瞬の表情に自分の意識がつい流れていってしまう、それがとても好きですね。それだけで終わりで、だから何、というわけでもなく。その瞬間の中で始まるかと思うともう終わっている、それだけのこと。最近そういう些細なことにとても惹かれます。