古いコーヒーカップ

古いコーヒーカップ(高さ6.5cm)を幾つか、時代は1800〜20年です。ソーサーがないのですが、何故か、この時代はまだ一つのソーサー(受け皿)にティーカップとコーヒーカップの二つが付いていて飲み物によって使い分けていました。だから、それがバラバラになれば当然この様にソーサーの無いカップが出てくるのです。ソーサーは割れてしまったのかもしれませんね、二百年も経てば色々ありますね。メーカーは分かりません、この時代は工房の印の無い物が多いのです。

また五月になったらイギリスに仕入れに行く予定です。去年の秋の仕入れではロンドンの治安の悪さと人々が内向きになっていたのが肌ではっきりと感じられ、ショックを受けました。ロンドンでは今ルーマニアの窃盗団が跋扈して組織的窃盗を働いています。正直怖くもあります。自分が滞在する所、ロンドンで何処を拠点にして動き回ればいいのか、難しい問題です。お金持ちが住んでいる気取った地区にすればより安全でしょう。でも、面白さはあまりないですね、高級車を乗り回しミドルクラスの白人のように振る舞う黒人がいる街(これはまたいつか書きますが、ちょっとアッパーな感じに振る舞う黒人は見ていると何処か悲しいんです、彼らが何故そう振る舞うようになったのかを想像すると)。みんなそれなりに上品ですが、面白い光景や人間臭い触れ合いを目にすることはほぼ皆無。ちょっとヤバそうな地区や庶民的な所では、変な奴がウロウロしていて、ここでいつも書いている文章のネタになるような光景には事欠かない訳です。でも、より危険です、まあ一般論ですがね。では、その中間帯に当たる場所はどうか。僕の知ってる範囲でいけば、地下鉄のセントラル・ラインの少し西寄りなんかはそんな感じの場所があります。でも、今度はセントラル・ラインは朝夕物凄く混みますし観光客も多い。荷物の多いときなどとても疲れます。それとさっき話したルーマニアの窃盗団は街中を徘徊しているらしいので、セントラル・ラインなどは後をつけられ易いかもしれない、なんて色々妄想気味に考える訳です。では、いっそのことロンドンを出る、となると、ロンドンの鉄道の駅は行く方向で別なので、ロンドンを跨いで北から南に移動するときには、北からロンドンの駅に着いて地下鉄に乗り換え、また別の駅から南に行くことになりとても面倒な訳です。

そこそこ安全で、適度に面白い奴がいて(つまりポエジーがあり)、動くのに便利な場所はないかとロンドンの地図を見ながら思案している次第です。