夜中三時のリヒテル。

夜中三時、リヒテルのバッハのピアノ協奏曲D major を聴いている、第三楽章、素晴らしい、というより、ここには音が届けてくれる喜悦しかない。

彼は散歩しているときに鳩が死んでいるのを道端で見つけると「鳩を埋葬しよう」と言い、穴を掘って埋めてあげた、また、セロファンに包まれた花を見ると「何故花をあんなに苦しめるのだ」と憤慨したそうだ。

この彼の行動とピアノの音質とは無関係ではないと僕は確信する。

夜中の三時、リヒテルのピアノが部屋に響く。

(写真はピカデリーの Waterstones のお手洗い)