19世紀初頭のイギリスのエッチング、その周りのエンボス装飾が素晴らしい(額の大きさ、31 x 35 cm)。額は見た目ほど古くない、オリジナルの物ではないが、合ってるから取り敢えずいいとしよう。アップの写真を見て頂くと分かると思いますが、昔のエンボスは素敵なんです。恐らく一つひとつ人力でプレスして作られた物。絵とエンボスに十分な魅力があるのでこれくらい大きくマットで空間を取っていても丁度良いバランスが生まれます。前回の日本の絵も良かったですがこの絵も素敵です。レストランに行ってこんな絵が飾られていたら、何て素敵な店だろう、と感じますね。そんな渋い額絵です。
後、三週間で仕入れ、仕入れ前というのは何処と無く不安な気分になる、これは何年経っても変わらない。行きたいような行きたくないようなそんな半々の気分。向こうに行ってしまえば腹を括るしかないのだがそれまでは何処か不安感がある。段々体力も落ちるのでもっと楽に仕入れる方法はないかとも思うがそれも難しい、変わったことといえば、前ほど重たい物は仕入れなくなった、絵なども重た過ぎるのは買わない、地味に体力を奪われそれが身体に蓄積されるから。鉄製の道具などは買わないようにしている、田舎などでそんな物を持ち歩くとロンドンに着く頃はヘトヘト、まして地下鉄もラッシュアワーだったりして。田舎のアンティークフェアーで重たいのを仕入れると偶にそこに出店してる友人がいたりしてロンドンまで持って来て貰うこともある、持つべきものは友人だ。偶に失敗をやらかす、買った物を先にお金だけ払い、後で取りに来るよ、と言い、取りに行くのを忘れそのまま電車に乗ってフェアーを後にする。前回もやらかし、幸い仲のいいディーラーだったので今度行ったら「回収」することになっている。アホだ。一年前もフェアーで買った物を袋ごと全て取り忘れタクシーでまたそのフェアー会場に戻った。学習しないのだ。相手が良い人ならいいが悪い人ならどうなるのだろう、大変だ。僕は基本直感的に嫌いな人からは殆ど仕入れないので僕が仕入れる人は良い人が多い。嫌な奴には近寄らないがいいのだ。
まあ良く今まで大きな事故も無く続けてこられたことと思う。感謝の気持ちで一杯だ。でも、充分に用心しなければいけない。気を充分に引き締めて秋の仕入れをして来たいと思う。
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