ちょっと変わったウィローパターンのお皿。

ウィローパターンのお皿(直径 24,5 cm)、イギリス19世紀前半。全体が青色で殆ど白の余白が無い、普通は余白があるものだがお皿全体が青色で彩られ余り見掛けないブルー&ホワイトのお皿。何年も前に四、五枚程仕入れてもう全部売ったものだと思っていたら店の裏部屋から出てきた。店を移転したときに一度箱に入れてそのままにして置いたのだ。僕はこのお皿がとても好きだ、ブルーの色も深くて綺麗。

先日ある骨董屋さんと話していたのだが今や骨董をインスタグラムに上げて売るというのは普通のことらしい、詰まりそこまでやらないと「やっていけない」ところまできているということ、らしい。また別の日に二十年前にやめられたとても有名だった東京の骨董屋さんに久し振りに会った、彼とインスタグラムの話しをすると、インスタグラムで骨董を売るのは邪道だよ、と言われていた。僕も同感だ、でも世の流れはインスタグラムで骨董を売るのがアタリマエになっている。インスタグラムをやらない骨董屋は、楽天やBooking.comに頼らないで直接予約だけでやっている宿と似たような存在だろうか。でも、直にこのインスタというやつも古びたウェブツールになり、また次のものが出てきて皆んなその新しいものに飛びついていく。その繰り返し。

注文していた「有吉佐和子の中国レポート」(新潮社、1979年刊)が着いたので最初の触りを少し読む、とても面白い。頭が疲れていたので、昔アムステルダムのカフェ・デ・バリで貰ったジングラスに黒糖酒を入れて引っ掛けると頭が冴えてくる。ほろ酔いで文章を書くのも「酔筆」というのだろうかなどと下らないことを思う。作家が政治的に難しい国を訪れて書いたレポートはどんなものであれ興味がある。

少しずつ秋の渡英の準備をしている、今度こそダブリンに行くつもりだ、日本人の詩人の友人に会い、彼女の親友のアイルランド人の男性が、僕の四十年近く前のアイリッシュのガールフレンド(彼女はアイルランドの大学で心理学を教え今は退官してスペインでスキューバダイビングやりながら暮らしているらしい)の親友らしく、彼にも会うことになりそうだ。四十年近く前にアイリッシュのMに出逢ってなければ僕はアイルランドにも行ってないし、金沢にも来ていない、詰まりフェルメールという店は金沢には無かった筈だ。こうやって大昔のご縁で僕はまたダブリンに行く。僕にアイルランドという国の魅力を教えてくれたのはMで、僕は1989年の5月にイギリスからフェリーに乗りダブリン近郊の港に着き、MとMの彼氏が二人で出迎えてくれ僕はそのまま、その二人のアパートに数週間世話になった。Mと彼氏のところにMの元カレの僕が転がり込んだ訳だ、彼氏もとても親切にしてくれて僕は彼からアイリッシュのソーダブレッドの作り方を教えて貰った。全ては懐かしい。

酔うと筆が滑って個人情報書き過ぎ、だな。