18世紀後半に作られた塩入れ(6 x 5 cm)、イギリス製、型吹きで模様を付けてある。日本人が見ると酒器のような形をしているが、当時のブルジョアや上流階級の人が食事のときに使った物、一人に一個テーブルに置かれたと思う。ガラスの生地質が柔らかく美しい、19世紀のグラスに比べると個体差や歪みもあり、ガラスの縁の揺らぎ、ガラス生地の中にある不純物、それら全てが魅力でもある。作られた瞬間のガラスの流れた跡も見えまるで瞬間を閉じ込めたようだ。
時々二十代の若い人が一人で店にやって来る、僕の接客は必ずしもウェルカムなものでもないしぶっきらぼうなので、それに店内はイギリスのアンティークがぎっしりと並んだカオスだし、若い子で僕の店に来る子は勇気がある、と僕は思う。偶に鈍くて何も考えずに入ってくるのがいる、ここに何があるかも考えずに入って来る。そういう手合いは二分以内に退散していくが、この、勇気ある若者は賢い子が多い、詰まり大人、入ってきて会話をしていると、使う言葉、物を扱う感じ、言葉の切り返し、眼の印象、全体の雰囲気などで、中々賢い子だな、と分かる。そういう人は物を観る眼も面白い場合が多い。学歴は賢さには一切関係無い、その二つは必ずしも重ならない、それよりも「育ち」だと思う。
僕は最近自分よりも若い人が店に来て交流する、話すのが楽しい、若さというのは何時の時代も魅力だ、ちょっと変わった、人と群れない、一人で行動する人が好きだ。群れるのにロクなのはいない。オッさんが入る、JCとかロータリーとかライオンズとかも、あれも見ようによっては群れてる訳で、矢張り詰まらない。人は群れると劣化していくもの。若い人にはがんばって欲しい、クダラナイ大人を見下しながら、既成のものを疑いの目で眺め、昔の本を読み、クダラナイ上司の言うことは無視して欲しい。特にセコイ大人狡い大人は徹底的に軽蔑したらいいと思う。大体、若者から見て魅力的な大人が今のこの国にどれだけいることか、、。あなた達が颯爽と素敵な大人になればいいと思う、時勢に流されず強くありながら考え続ける姿勢を保ち。
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