まだ九州にいます。

別にお知らせと言うほどではないけれど、イギリス行きを数日遅らせて九州に帰省しています。四年前に交通事故に遭った母がめっきり弱ってきてもう長くない状況にあるので、渡英の前に母に会いに帰って来たのです。事故に遭って以来僕は母の手にすら触れることも出来ず四年以上を過ごしました、どれだけ母の手に触れて元気付けてあげたかったことか。先週帰省したときに初めて母に触れることが出来ました、もう食べ物は食べられなく点滴の栄養で生きています、僕は痩せて真っ白の母の頭を何度も撫でてあげました、何度も撫でてると母が少しずつ小さくなっていくんです、母は子供の様にじっと下を向いたまま、でも息子に撫でられていることは分かっているでしょう、大人しく撫でられています、僕は若い頃母には本当に苦労をかけた心配させたので、お母さん有り難う、と声に出して言いながら自分の頭を母の頭に近づけ、昔のことを思い出そうとすると、泣いてしまいそうで、只でさえ涙出てるのに、何とか堪えて湧いてくる思い出を切るのです。僕が渡英してる間に亡くならないことを願いながらのイギリス行きです、渡英を止めようとは思いませんでした、仕入れを短くして行く前に会って触れ合って、思い残すことが無いわけではないけれど、行って来ようと思うのです。母は、僕の仕事が第一だと何時も言っていたので、僕は行って来ようと。今日も会いに行きました明日も行きます。今週一杯会ってその後渡英します、後悔はないでしょう、イギリスの友人も心配してくれているし九州の従兄弟達も親切です。母が死のうとしてるときに仕入れに行く自分の判断は常識的ではないでしょうが、このほうが行かないよりも良いように思えるのです。

ということで、イギリスは来週からです。

(写真は僕がこちらでよく行く神社の池)