ガーネットの小さなペンダント。

ガーネットの小さなペンダント(4 x 3 cm)、イギリス製、フランス製か分からない、時代は1940年より前、ガーネットに地金は純度の低いシルバーに他の金属が混じっているが、石はきちんと爪で留められている。戦後の物だとこのレベルの物はもっと雑に作られる。当時の高級品ではないが丁寧に作っている。可愛いペンダントだ。磨いたら地味に光って美しい。

金沢の街は観光一色だ、世界中から来た人で一杯、東山なんかはもう普通じゃない、普通に住もうと思っても無理なレベルだ。街全体が観光業に寄り過ぎでバランスが悪いと思う、新幹線が開通する前ののんびりした雰囲気の金沢が懐かしい、街が観光業に寄っているので普通の店が随分姿を消した、普通にのんびり出来る店が少ないし、あったとしても値段も高い。まあそれでも僕がいる新竪町界隈はまだ平和なほうだ、お茶屋街や武家屋敷地区から離れているからだろう。まだここには生活の匂いがある、近所のおばあちゃんが外国人観光客に混じってコーヒー啜ってたり、それに東山みたいに気取ってないからいい、庶民の街だから割とざっくばらんな雰囲気。新竪町商店街の雰囲気は金沢の何処にも似ていない、割と自由な空気が流れている、新しく若い子が店開いても良い店だったら長く店をされてる長老たちが普通にやって来てニコニコ寛いで行く、ちょっと東京の高円寺の雰囲気に近いものがあると思う、僕も店を移転したときに新竪町から余り離れたくなかったので今いるのは新竪から歩いて三十秒くらいの裏通りの鱗町。鱗町って名前は可愛くて気に入っている。新竪町は案外金沢の外から来て店したり住んでる人も多い、能登の人も多い、富山の人も多い、美大や金沢大学出てお店をやってる県外出身者もちょこちょこいる。新竪の人はそういうのはあんまり気にしない、面白いならいいんじゃない、というスタンス、みんなバラバラ、だけど仲が悪いわけじゃない。僕なんか嫌いな奴のことは大声で、キライ、と何時も言っている、だから楽、なのだ。また近いうちに古本屋が近くにオープンする、楽しみだ。がんばれ、シンタテ。ケーキ屋も、花屋さんも、古本屋も、コーヒー屋も、お惣菜を売る肉屋も、色々狭い中に揃っている。貴重な商店街だ。