腕時計(ケース横の長さ 33mm)、名刺入れ(10,2 cm x 7,8 cm)、腕時計はスイス製のAccurist というブランド、1960年頃、調整済み。リューズの位置が変わっている、ケースは六角形。名刺入れはべっ甲に白蝶貝、1860年頃。今回の仕入れ品。
今回のイギリス仕入れはなるべく重くて大きい物は買わないように、出来るだけ小さくて軽い物を買うように心掛けていた、それでも終わってみると可成りの重量になっている。グラスも同じく、数を抑えていても矢張り最後にはそれなりの数になる。そうしないと、仕入れの最後のほうには身体がボロボロになるからだ。体力を温存すること、でないと怪我をしたり、いい仕入れは出来ない。自分も年を重ね、世の中もどんどん悪くなり、十年前と同じ仕事の仕方は無理になっているのが現状だ。ロンドンの治安の悪さは日本の比ではない、呑気に高級腕時計をして街を歩けば命すら狙われかねない。
ロンドンの物価は高騰し続ける、国際通貨としての円は益々弱くなり、仕入れのコストはどんどん増える、飛行機代、鉄道代、宿代。こんな逆風の中どうやって乗り切るのか。難しい問題だが余り考えないようにしている、考えたところでどうにもならない、掛かるものは掛かる。唯、最近は多少の節約はしている、ロンドンでペイストリーなど買うときも高級ベイカリーはやめてスーパーで買ったりしている、値段が倍くらい違う割には味はそこまでは変わらないからだ。外食の回数も減らしている、イギリスは外食は高い。感覚的には日本の三倍くらいする。為替レートでいうと1ポンド約200円だが、向こうの人の感覚では1ポンドは100円くらいの感じだと思う。日本と同程度の暮らしをロンドンでしようと思えば四倍のお金がいるように思う。年収五百万の人ならば二千万くらいないとロンドンでは厳しい。本当に皆んなどうやって暮らしているのだろうと思う。かと思うと、ロンドンの高級街では一万円を百円くらいの感覚で使ってる人が集まっている。先日もメイフェアーのコスメショップを外から見たらドレスを着たモデルのような女の子がシルバートレーにピンクシャンパンを載せてお客さんに振舞っていた、その角を曲がるとロールスロイスのショールームがあった、そういう世界、ぼくは落ち着かない。
お金が沢山あれば人は幸せになるのか、難しい問題だが、幸せとは何か、を定義するのも更に難しい。ぼくはお金はソコソコがいいと思う、お金は人をダメにすることが多い、なさ過ぎてもダメだがあり過ぎるのもある意味ダメなのだ。
ではまた、see you.
今年は29日まで営業します。新年は4日からです。
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