嗅ぎタバコ入れ(9,0 x 4,8 x 3,3 cm)、イギリス19世紀後半、水牛の角製。懐中時計(4,9 cm)、1920~40年、Ingersoll社製。元々はアメリカの大衆時計メーカーみたいです。
二つとも高級品ではなく庶民が使った物、ですが二つともに味があります。懐中時計もジャケットに付ける金具の革紐が味がありますし、嗅ぎタバコ入れも中々渋いです。高級ではないけれど独特の魅力があります。時計はしっかり動いています。こういう雰囲気の物は好きな人は好きだけれど一般受けはしないです。僕は好きですが、売れ易いかというとそうでもないです。
秋のイギリス仕入れの飛行機を先日予約しました、早めに予約しないと高くなるので最低でも三ヶ月以上前に取るようにしています。羽田ロンドン間のANAの直行便で、エコノミーの一番前の席を予約します。前が空いてるので時々脚を真っ直ぐ伸ばせるのでとても楽です。飛行時間も最近は長いし、この席だとお手洗いに立つときも隣りの人を煩わせずに済むのでその点も気に入っています。物は未だ沢山あるので仕入れに行かなくても良さそうですが、定期的にイギリスに足を運びアンティークの世界に浸ることが大切なので、矢張り行くべきなのです。今年くらいから中国人のアンティークのバイヤーもめっきり減りました。アンティークフェアーでスマホでアンティークの写真を取りまくってたアンティークのことなんか殆ど知らないような中国の若い子ら、その大半が消えました。彼らは今頃アンティークとは全く関係無い仕事をしてるのでしょう。皆んなではないですがマナーの悪い子も結構いました。この間のイギリス仕入れのときも中国人の男性が恐らくイギリス人と大声で怒鳴り合って喧嘩してました。どちらが悪いのかは知りませんがあんなに大声で怒鳴れば皆んな引いてしまいます。結局損するだけですし、イギリス人は感情を剥き出しにする人を軽蔑しますし、イギリスでは感情をコントロール出来ない人は嫌われてしまいます。イギリス人がフランス人と相性が悪い一因もそういうところと関係あるかもしれないです。イギリス人にとっては抑制が効いていること、感情を露わにしないことは何時も大切なことなのです。そういうところは昔の日本人の美徳とするところに少し似ています。
イギリスのアンティークも時代にもよりますが、基本その装飾は抑制が効いている物、華美でない物が多いと思います。イギリスのアンティークの魅力は、そのシンプルさの中にある深みだと思います。だから使っていても飽きが来ない。
イギリス仕入れは11月後半から三週間余り行きます。11月前半は金沢にいますので、どうぞお越し下さい。
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