8/26(月)〜8/29(木)の間休みます。毎年この時期は休みを頂いてます。申し訳ありませんが当店に来店予定の方は出来ればこの前後にお越し下さい。ご常連の方は遠方から来られる方が多いので恐縮です。
先日東京の出光美術館に行って来ました、ビルの建て替えの為今年一杯で当分の間閉館するそうで、日本、朝鮮、中国の陶磁器の展示をやっていました。古九谷、鍋島、鼠志野、李朝などの名品がこれでもかというくらい沢山一堂に並んでいて圧巻で、素晴らしい展示でした(8/25迄)。六本木の泉屋博古館や細川家の永青文庫などと同じで、出光の展覧会にいくと、来られている方が皆んな真剣に物と対峙して、静かに観ていて、特に若い女性の方なども日頃見掛けないような、昭和から抜け出て来たようなちょっと古風で真面目な人がメモなど取りながらじっと観ているのを横目に見ると、今の日本にこんな人たちが何処かにいるんだな、と不思議に嬉しい気持ちになります。美術館は写真撮影は絶対に禁止にするべきです。スマホ撮影を許可してる美術館も最近多いですが、本当に来る人の質がぐっと低下します、というか物なんか観てない、唯スマホで写真撮りに来てるだけ、それでこっちが集中したくても周りでカシャカシャ音がしてうるさい。最悪。少し前に上野の東博に行ったら正にそんな感じ。もう二度と行きません。書道博物館も素晴らしい。大人の美術館です。随分前に永青文庫に良寛展があり、最終日に行ったら、ドレス着たびっくりするくらいの背の高い美人が、良寛の軸の書の前に立ちその書の臨書をするかの如く、一心に人差し指を高速で空を切るように動かしていたその姿を今も覚えています。その姿には凄みすらありました。
美術品は品の良い人に囲まれて眺めるのが一番です、美術館も人を沢山呼ばなければいけないのでしょうが、ものには節度というものがありますね、矢張り美術品を見慣れた人に囲まれて観るのが落ち着きます。僕はああいう良い美術館の良い展示に行って、素敵な人に偶然出会うのが好きですね。物は、矢張りしっかり対峙して観るもの、です。それはいつの時代も不変であるべきです。観た物は心の中に収めるべきで、眼にしっかり焼き付けるべきなのです。
出光美術館は奥でソファーに座って皇居の森を眺めながらお茶が頂けます、最高の贅沢です。また新しい美術館で生まれ変わって欲しいです。
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