色々考える、、。

こっちに来て約二週間、今回は特に考えさせられることが多い旅だ。その内の一つが、「美味しい」って何だろう、と考えている。イギリスでカフェや友人の家で本当にシンプルで美味しい物を食べると、そんなに凝った料理よりも普通でクオリティの高い物を少しずつ食べるのが一番の贅沢だなとも思う。後、こちらでは一つひとつの物の味が濃い。僕が時々行くカフェのコーヒーも日本では経験の無い味の深さで、何時も舌が喜んでいる。

日本は何をするのにも便利でサービスも素晴らしい、外食も安い、でも、何かが欠けている。食べ物だけでなく、経験の味が薄い、とでも言ったらいいのか、生活が何処も彼処も薄まっているような気がしないでもない。後思うのはロンドンで地下鉄乗ってるときに周りを見ると必ず、じっと一点を見詰めて物思いに耽ける人がいて、そういう人の顔は綺麗でしょ、古い映画のワンシーンみたいな光景、そんな人が必ず一人二人いる。日本で東京で地下鉄乗ってもそんな顔には余り出逢えない。ロンドンの地下鉄が好きなのはそんな顔に出逢えること、少し歳を重ねた素敵な女性がじっと一点を見詰めているのをチラッと眺めながら過ごす短い時間、どんな人なんだろうと色々勝手に想像したりして、思いっ切りぶっ飛んだ格好の奴とか、それも楽しいけど、ロンドンでどんなにぶっ飛んでても先ず目立つこともないし誰も気にしない、ジロジロ見たりなんてロンドンではあり得ない。

ロンドンは電車もよく遅れたりキャンセルになったりするしサービス全般も適当だけれどそれを差し引いても余る魅力がある。

二週間前、イギリスで田舎に行きロンドンに戻ろうとしたら電車がキャンセルで無く、駅の外でボーッとしてたら若い駅長さんが出て来て、ロンドンに行くの、と訊かれ、そうだと言うと、近くの大きな駅に行くタクシー手配したから乗って、と言われ然もタダだと言う。駅前でやがて来たタクシーに乗ったら、客は僕とイギリス人の可愛い女子中学生だけで、気の良いインド系の若いドライバーが気を遣って僕とその子に交互に話し掛けて、日本に行ってみたいよ、そう、秋葉原とか行けば、みたいな会話で、その可愛い子も気を遣ってかスマホを膝の上に置いてドライバーと僕の会話を聞いてる振り、育ちの良い子で、田舎にお母さんに日帰りで会いに来たらしく、ちょっとした珍道中でした。こんなこと日本ではないですね。まぁイギリスでも余りないですが、、。

See you soon.