有り難うございます、無事です。

今日九州から飛行機で金沢に戻り、ある程度の被害を覚悟して自分の店に戻りました。金沢のこの辺りは地盤が強いのか震度5強の揺れでしたが僕の店は幸運なことに今のところ殆ど被害はありません。明日大工さんに来て頂きショーケースなどの安全確認をして貰う予定です。地震がこれで終わりという保証は無いですから。とはいえ、とても安心しました。唯、能登のことを思うととても気が重いです。

皆さんから沢山のメールやショートメールを頂き本当に有り難うございました。ご心配頂き本当に有り難うございます。感謝致します。私の店は無事でしたし、アンティークの被害も奇跡的と思えるくらい無かったです。有り難うございます。背の高いショーケースは壁に固定していたことも幸いしたのかもしれません。本当に安堵しました。ご心配頂き本当に有り難うございます。

江戸後期の禅僧、良寛さんが、地震のことを(神様の)怒りである、と言っていたのを今回思い出しました。能登への救援物資を運ぶ飛行機が羽田で炎上してる映像を観たとき僕にはそんなことが頭を過りました。「怒り」です。皆さんご存知のように能登にも志賀原発があります。一応、地震による被害は無い、らしいです。東北の大震災以後も日本政府の原発に対する政策、事後処理等は不誠実、不適切なものです。嘘の上塗りのイメージしかないです。何か大きなものがそんな愚かな人間に対して大きな怒りを向けたのではないでしょうか、そんなふうにも思えるのです。電力会社が珠洲に原発を作ろうとしていたこともあります。もし珠洲に原発があったら今回の被害は全く違ったレベルのものとなっています。

こうやって日本の経済は過疎地域を犠牲にしながら繁栄そして衰退して来たのです。「いじめ」は悪いとされますがこれは最も無視されている巨大な「いじめ」です。東北をいじめ、沖縄をいじめ、貧しい地方をいじめ、そうやって中央の一部の人だけがいいとこ取りする政治。日本という国は今や落ち目の国です、それは何のヴィジョンも持たずにやってきたからでしょう。先月いたイギリスのラジオでは政府のコロナ対策が正しかったかどうかを議論する番組が流れていました。日本ではどうでしょう?

「村社会」の域を未だ、いや永遠に抜け出ない日本の政治。本当にイヤです。日本には良い面も沢山あることを思うと残念です。今の日本が直面している問題の幾つかはヴィジョンを有した先見性かつ持続性ある政治が行われていたならある程度防げたのかもしれません。幾らアメリカサイドからの干渉があったとしても。

僕のイギリスの友人で日本に長く住んでいた彼が言った言葉。

「日本で有名になったり成功するには、誰を知っている、かが重要だけど(Who you know is important.)、欧米では、何を知っているかが重要(What you know is important.)」

簡単な言葉だけど真を突いていると思います。

(写真は正月に訪れた神社の池)