美術館に行く。

ケンブリッジにあるフィッツ・ウィリアム・ミュージアムに行きました。仕入れの合間に時間が出来、一時間ほど過ごしました。此処には17〜18世紀の陶磁器の素晴らしいコレクションがあります。今日は奴隷貿易で虐げられた黒人の企画展示を観た後、初期ルネッサンスの絵画や、近代絵画を観ました。ファン・オスターデのパイプを吸う男達の板絵やファンタン・ラ・トゥールの静物画の小品二つなどが偶然観られて幸運でした。オスターデはオランダの画家でフェルメールとほぼ同時代です、僕は彼の絵が大好きなんです。日本の美術館ではオスターデとかファンタン・ラ・トゥールとかはそう偶然に出喰わすということはないですから。美術館を何の予備知識も期待もなく訪れ素敵な小品に出逢うとき何とも言えない喜びがあるものです。

イギリスの友人が三十六年やっていたアンティークショップを来春で閉めるそうで、七十歳になり、店の家賃が上がったり色々で閉店を決めたと聞きまあ寂しいような。仲のいいディーラーなので今後は家に仕入れに行けばいいのですが、コロナ後イギリスでもこういう、アンティーク関連のものを、閉めるとか無くなる、という話しは多いです。フェアーでも店でもいいのですが普通に「見て物に触れて買う」ということが出来る場所がどんどん減っている。骨董の場合手で触れることはとても重要なので、ネットで画像だけ見るのとは大きな違いがある。ネットでは真贋を見極める眼は養えません。骨董商も悪い人結構いますから、それに真贋の間にあるグレーな物というのも存在してる。

まあ一つの時代の終わりといえばそうなのですが余りにも寂しい殺伐とした時代ですね。