オブジェと化した柑橘類

部屋を掃除していたらカラカラに乾いた柑橘類が二つ出て来ました、今年の夏は特に暑かったせいか腐りもせず乾燥してオブジェ化しています。美しい自然の造形ですね。久し振りに掃除をすると読みかけの本も部屋の各所から出て来ます、読み捨てて床に置いたやつがまた端っこに追いやられそして忘れられていく。それと、昔行った展覧会のパンフレットや鉄道や飛行機のチケットも出て来ます。こんなことしてるうちに今年も終わります、あっという間の一年。何をしたという訳でもなく2023年が終わる。ニューヨークタイムズの一面の写真に死体ばかりが載っていた一年でした。人間それにも慣れてしまうから恐い。世界中の色んなところで難民が溢れ、何の罪も無い人々が殺されている。僕はそんな国々の上を飛び越えてアンティークの仕入れに行く、飛行機の上で映画観ながら温かいご飯食べて。複雑な気持ちですね、その下は飢えている人武器に怯える人で溢れている。もしかしたら僕は呑気にパスタ食べながら戦争映画観てるかもしれない。

僕に出来ること、は無い、考えることだけ、出来るのは。仕事とはいえ、とても複雑な気持ちです、気は晴れませんね。せめて、しっかりと見て、見たことについて考えるしかない。何時までこんな呑気な仕入れが出来るのだろうか、不安と後ろめたさを感じている。