ルイ9世のカメオグラスのバカラ

19世紀半ば頃のバカラグラス(12 x 9,5 cm、重さ 500 g)、硫化ガラスのカメオが真ん中にあり、フランスのルイ9世のようです。重いですし、日常使いの物というよりは飾って楽しむものでしょうか。全体にかなり深いカットが施されていますし、銀白色のようなカメオの部分も光の当たり具合で表情が変化して、もわーっと光が当たると美しいです。飾り棚にダウンライトで上から光を当て飾ったら綺麗だと思います。

先日僕より少し若い女性の友人と話していたら、彼女はバイト先で社長にこき使われているらしく時々どうしても腹が立つとマスクの下で舌出してベーッとやるので、そういう理由で「私はマスク外せないのよ〜」と言ってました。マスク外さない理由にも色々あるんだな、と思った次第。僕も自分の店ではお客さんの様子次第でマスク着けたり外したりケースバイケースでやってます。常連さんには最初から、別にしなくても良いですよ、どちらでもご自由に、と伝えています。マスク外すのを躊躇う感じの初めてのお客さんが来られたら一応僕も着けます。今の店は前よりも広いですし人がいても大抵二、三人ですから、僕は皆さんにはマスク外してリラックスしてアンティーク見て貰いたいという気持ちがあります。今は店があるのは裏通りですから知らない人は余り入って来ません、それは気分的にとても楽ですね。僕も還暦を過ぎ、「フェルメール」も後三ヶ月で二十五周年。マイペースでのんびりやっていきたい、という気持ちが強いです。無理はしたくない、気の向かないことも極力したくはない。それで長く続けていきたい、そんなにバンバン売れたり自分の店が有名になったりしなくてもいい、兎に角自分のペースで続けられること。ただ欲があるといえば、扱う物のクオリティを上げたいですね、もっと良いもの珍しいものを扱いたい。

二十五年なんてあっという間ですね、終わってみれば。まあ、長く続けていきたいです。歳がいったら、一週間に一個売れればなんとかなるような店にしたいです、今以上にイギリスの珍しい物をところ狭しと並べてね、売れても売れなくてもいいような雰囲気でやりたい。それが僕の次のステップですね。