ブラッドストーンの指輪、1890年。

ブラッドストーンの指輪、刻印はバーミングハム、1890年。18金です、この指輪気に入っていて自分でしようかと思ったのですが、着けたら微妙に似合わなかったので諦めて売ることに。自分もブラッドストーンの指輪してますが、それよりもこれのほうが良い指輪ですね。ブラッドストーンは濃いグリーンに赤い斑点が入っています、それでブラッド(血)と呼ばれています。とてもパワーのある石ですね、自分でしててそう感じます。最近はイギリスでも素敵な指輪が本当少ない、だから自分の気に入った物、ピンときた指輪だけを少なく仕入れています。この指輪、作りはとてもシンプルですが曲面が綺麗で良い指輪です、14か15号くらいのサイズですね。本来は男性用ですが女性でもいけると思います。ご興味ある方はご来店下さい、これは写真じゃその魅力が伝わりません。嵌めてもみないと合うかどうかも分かりませんしね。

古い物を商う者にとっては逆風の時代です、インターネット世界の対極ですから、コロナもあって人は余り外出もしない方向ですし、物価も上がり要らない物は中々買いませんし、かと言ってインスタで売るのは僕は非常に抵抗を感じますしね。何年か前に東京でアンティークフェアーにも出させて頂きましたが、どうもね、余り向いてないですね。フェアーが始まる前に物の写真をインスタに上げておいて、パブロフ反応の犬状態にお客さんをさせて置く、というようなやり方もちょっとイヤラシイですしね。まあ自分には金沢に居て、待ちの商売が一番向いていると悟った訳です。有り難いことに時々遠方から誰か訪ねては来てくれる、それで何とかやっている訳で。それと、僕は、お客さんには自分の物をじっくりしっかり見て欲しい、という思いがある。それがフェアーではそうじゃない、インスタで見た物をサッと買って行く。

まあ、何もかもがスピードと効率の時代なんですね、僕たち自身も消費してるようで消費させられている、自分自身が消耗品である、という恐ろしい状況。人生気が付けば自身が消耗しきっていた、という悲しい人生。

もっとこの異常な「流れ」に抗う人がいてもいいと思うんですがね。今の若い子も「流れ」に乗るのは上手だけれど、抗いはしない。

僕は本当に詰まらないと感じています。