子犬を持つご婦人の水彩画

子犬を手に持つご婦人の水彩画(28,4 x 23,8 cm)、右下に「AF 1843」と書かれています。1843年に描かれ、作者のイニシャルが ‘AF’ということでしょうか。額も恐らくオリジナルで同時代の物だと思います。ナイーブ派の絵のような雰囲気で魅力的です。好きな絵ですね。

昨夜友人と三人で遅くまで飲んでいました。その中で話題になったのが、人生における優先順位の問題、英語で言う ‘Priority’ 。生きていく上で何を最も大切にするかということ。只管お金を稼ぐことに懸命な人、名声、地位を得る為に努力を惜しまない人、自分のビジネスを少しでも大きくすることに賭けている人、家族を大事にしてる人、趣味、研究、芸術に生きる人。まあ様々でしょうが、特にお金と名誉欲に憑かれた人を目にすると考えさせられます。金と名声を得る為にその人が犠牲にしているものを想像すると複雑な気分になります、先ず思うのが何故そこまでして有名になり、お金持ちになりたいのかという疑問です。有名になれば周りの人もチヤホヤしてくれますしお金が沢山あれば色んなものが手に入ります。でも、人はそうなったとき本当に幸せと感じるのでしょうか、例えば僕の店がとても有名になり今の数倍も売れて贅沢な物を毎日のように食べ、色んな人が押し寄せるようにやって来る。今より大きなビジネスが出来大きいお金を手にする、色んな誘いも来るでしょう。ただ確実に思うのは、今のように暇でボーッと出来る時間は減るだろうし、精神的に疲れますね。心のゆとりは無くなっていくでしょう。ストレスが増え病気になるかもしれません。勿論自営業者にとってお金が充分にあるのはいいことですが、お金と名声が急に増したら僕はどう感じるかな、と想像してみても良く分かりません。今の僕の Priority は静かに暮らすことです。静かに読んだり書いたり考える時間があること。だからその生活の静けさを乱すものは好ましくない訳です。日々静かに考えながら暮らしたい、それが重要なのです。そうなると過度の富と名声は邪魔物になります。

自己を偽りながら成り上がっていく人を見ると、その貪欲さの無意味に僕はシラケる訳で、軽蔑もします。そんな浮薄な人生を送る人の Priority を考えると、その人がこの先遭うであろう困難を想像してしまうのです。正直、バカだな、としか思えないのです。