Oh, my God. Is this London I know?

今回街をうろうろしていてもカメラで写真を撮りたいと思う光景に余り出会わない、ロンドンにいることがこんなに詰まらないのは初めてで、まだ自分がそれを受け入れられずにいる。EU離脱前は、イタリアン、フレンチ、スパニッシュ、アメリカン、クロアチアンなど、様々な若い人がいて、その面白いミックスがロンドンにコスモポリタンたる充分な雰囲気を与えていたし、その自由度の高さがここにいるだけで楽しいと感じられた。

先ず分かりやすい例えで言うと、ロンドンの地下鉄で以前は人がぶつかって来ることなんか本当に稀だった、ぶつかりそうになり相手の身体領域を侵しても、sorry、と言うのが普通だった。それが今は、、。皆んなスマホに夢中で他人に興味が無い、というのも一因かもしれない。イギリスらしさ、ロンドンらしさが消えたと言ってもいいだろう、街中は裕福な中国の若い子で溢れている、兎に角何処にでもいる、彼らにもマナーという言葉は余り無い、、。街から文化が消えて拝金主義が文化に取って代わると街はこんなになる、というのを歩いていると感じない訳にはいかない。

思うに、人間自体が劣化して来ているのだろう。マナー、スタイル、ユーモア、そんなものを失い唯ジワジワと崩れている状態、スマホ化する人間。

もう僕の知っているロンドンは過去のもの、残念だけど。また郊外や田舎に目を向けて開拓して行くしかない。今僕が滞在しているのもヴィクトリア駅から電車で二十分程行ったロンドン南の郊外だ。これからは眼先を変えるしか無い。

(写真はピカデリーの本屋 Waterstones)