遂に来ましたイギリス、に。

二年半振りのイギリス、しかもコロナやらウクライナの影響で不安材料が残る中の渡英。ANAの飛行機はロシアを避け、アラスカ西の海上を抜けて北極上空、そしてアイスランドを抜け、スコットランドを南下する、というルートでロンドンに着きました。空港では何のチェックも無く、日本のパスポート所有者はイギリス人と同じ入国ゲートで機械にパスポートをかざすだけでよく、入国は呆気なく終わります。ホテルの人が手配してくれていたミニキャブに乗り込み、今回の滞在先、ロンドン南部に向かいます。運転手はパキスタン出身で、コロナ関連の話しを色々としながらもパキスタンのことも訊いたりして、パキスタンの言葉であるウルドゥー語とインドの言葉ヒンドゥー語が会話をするには全く問題無く通じるのにそれぞれの表記法が全く違う為、書かれたものはお互い全く理解出来ない、という不思議な現象を彼から知りとても驚いた次第です。

イギリスで今マスクをどれくらいの人が実際しているのか。例えばロンドン中心部の駅、ヴィクトリア・ステーションの中にいると凡そ千人以上の人間を見渡せます。そこでマスクをしてる人は十人も見つからないくらいです。1パーセント以下ですね。こんな場所でマスクしていると如何にもオノボリサンという風に見え、返ってスリなどに遭いそうな気もします。最近ロンドンの駅は物騒なので如何にも他所から来ました、という感じに見えるのは危ないのです。狙われ易くなりますから。コロナのリスクとスリ被害に遭うリスク。この二つのどちらを取るか。僕はここを歩くときはマスクはしません、矢張り周りに溶け込み、ここに住んでいる人に見えることが重要なので。駅のベンチで席を一個空けて座ったり、というのも無いです。みんなの振る舞いは一見コロナなど無いように見えますし、駅構内で椅子やテーブルを譲っただけでもみんな「サンキュー」などと言い合いながら積極的に知らぬ人と言葉を交わしています。昨日もコッツウォルズに行ったら裏通りで秋田犬を連れている若い家族連れがいて暫し会話しました。

詰まり、今の日本とは真逆。マスクは捨ててもうそろそろ人生を楽しまなくては、という風に、今のイギリス人の態度は見えます。守るのか攻めるのか。

自分の周りにいる人の顔が全部見えてる安心感、心地良さ。そんなものを僕は久し振りに感じています。こまめな手の消毒と、帰宅時の手洗いとウガイをやりながら、人混みは避けながらも、マスクは地下鉄の中だけにしています。兎に角、今までのイギリス人の前向きな明るさが街に漲っていて、僕は嬉しいです。