赤いカットグラス

モノグラム入りのカットグラス(127 x 66 mm)、イギリス製1880年頃。綺麗なグラスです、赤い色がとても綺麗で写真を撮るときに思わず気合いが入ります。これで昔は白ワイン飲んだそうです。物としてはそう珍しい訳ではないのですが、この赤いグラスには独特の魅力があります。

最近着る物がユニクロばかりで、特にユニクロ・キッズの物を買って良く着ています。キッズの物はデザインや色使いが弾けてて面白いのです。ただ、ユニクロばかり着てるので、最近は本当に着る物に無頓着です。まあ元々「床に落ちてる服を拾って着る」派なのですから結構適当ですが、それにしても最近は酷い。言い訳すれば、前に買っていたポール・スミスがちっとも面白くないのも遠因ですが、逆にユニクロのコラボ物のクオリティは上がっているし、値段は安いわで、益々私はユニクロ・キッズに惹かれていく。

それと、今の世の中でどうしても欲しくてワクワクするような物が大変少なくなった、というのは洋服に限らず大きいですね。なにか何もかもが人間と同じで平均的で詰まらない。今ぼくがちょっと欲しいのがオーディオ。今使ってるのはイギリスの Aura Design の物でとても気に入ってはいるのですが、少し音の解像度の高い物を買いたいな、と思っている。Aura Design のオーディオは音に独特な個性がありデザインもシンプルで十年くらい使ってますが今でもとても好きです。でも、もうこのブランドはなくなったらしいです。残念。

ワクワクしませんよね今の世の中。特にコロナ始まってから、なんか重たい鉛の塊を身体の一部に抱えているような、そんなユーツな感覚がありますね。本屋に行っても今の本には余り手が伸びない、装丁も汚いし。どこに行こうがお店自体がもう可成りネットショップみたいで、これならお店に行かなくてネットでいいや、という所も多い。店員もマニュアル的な喋りで詰まんない。試着すると、似合ってないのにオニアイデス、ふざけんな馬子にも衣装だろ、ってなお店も多い。ぼくはお洒落な店とかもういいんです、要らない。高級店も元々縁がないけど、それもいい。良くあんな変な店成り立ってるよね、凄い、変だね、素晴らしい、と叫んでみたい。

ワクワクとか、ドキドキとか、ハラハラとか、何でもいい。感動したいです。詰まんない人生で長生きだけしてもね、それは映画館で二時間半の詰まんない映画を観せられるのに等しい。感動のない人生が九十年あってもね。長いだけが能じゃない。それなら色々あって楽しい六十年のほうが素晴らしい。一時間半の素晴らしい映画。長生きってそんなにいいですかね。アメリカ50年代の天才的ジャズメンの多くは短命です。素晴らしい演奏を残し、濃い人生を生き、強烈なシルエットを残して逝った訳です。

人とか物に感動する。大切ですよね、今更言うほどのことじゃないですが。