18世紀末の銅版画

18世紀末の銅版画(額の大きさ、230 x 180 mm)、イギリスの王族、プリンス・オブ・ウェールズに娘、シャーロット・オーガスタが産まれ、洗礼式の時を描いた銅版画です。洗礼式は1796年2月11日で、銅版画が摺られたのが六日後の2月17日。額の時代はこれより少し後のヴィクトリア時代初めの1830年頃じゃないかと思います。額の表面の金彩が大分剥がれてますが、それがいい雰囲気を出しています。こうやって壁に飾るといい感じに見えますね。

数日前にポークステーキを焼いて食べていたら、胃がやられたのか胃が疲労しているみたいで多少元気がないです。ポークステーキ、フライパンで焼いてると脂が凄い滴ってきて、若者じゃないんだし、矢張り胃が、やられました。反省です。

昔から気にいると同じ物ばかり食べる癖があり、最近は金沢のお菓子屋、越山甘清堂の「福梅」というお正月に食べる最中を毎日食べています。餡子がもっちりしていて、甘い中に程良い苦みもあり、これとコーヒーを頂くのが一日の楽しみとなっています。胃が悪いとジャズもサックスがガンガン攻めるようなのは聴いてて辛いので、例えばセロニアス・モンクの「セロニアス・ヒムセルフ」というアルバムを聴いたりします。最後の一曲以外はモンクのソロで、一聴すると詰まらなそうにも聴こえるのですが、何度も聴いてると麻薬のようにジワジワと効いてくる、良さが沁みてくる。特に「ラウンド・ミッドナイト」をスタジオで練習するみたいに何度もやり直しながら弾いている22分位の曲があって、それがとてもいいんです。何でいいのか良くは分からないけどいい。矢張り彼の音楽には毒がある、その毒にはまっていくんですね、何度も聴いてると。最後の一曲はジョン・コルトレーンとやってますが、ぼくはコルトレーンもモンクとやってるときが好きですね。モンクは強烈な個性の持ち主なので共演者をモンク色に染める、モンクの引力に寄せていく、そんな力がある。まあ兎に角不思議な存在者、音楽家だと思いますモンクは。

セロニアス・モンクとかバド・パウエルを聴いてると、その後の時代のピアニストは聴けなくなりますね。45度、 60度の強い泡盛を飲んだ後に観光客向けの飲みやすい 25度、 30度の泡盛を飲んでる、それに少し似てる。刺激が弱いんですね。モンクやパウエルの後にビル・エヴァンスじゃグッとこない。薄いんです。強烈な個性。それは必ずしも自己顕示欲ということではないと思っています。もっと静かで内省的な強い個性というのにぼくは憧れと尊敬の念を抱きますね。

ポークステーキは暫く控えたいと思います。