コールポートのお皿

イギリス、コールポート(Coalport)のお皿(直径 24,5 cm)。1820~30年、当時のマイセン磁器の写しらしいです。仕入れたときは余り何も思いませんでしたが、こうやって壁に飾ると良くなって見えるので不思議です。鳥と虫がモチーフなので好みは別れますね。勿論絵付けは全て手描きです。

前に映画ノマドランドの原作ノンフィクション「ノマド」を読んだとき、家も仕事も失いキャンピングカーで放浪しながら暮らす高齢者がamazonの倉庫で如何に過酷な労働を強いられているか、まあamazonはそう言った弱い立場にいる高齢者を利用しながら巨大になっているか、そんなことを知った訳ですが、そこで働きながら放浪する人の中には、本当に窮乏しながらも思索的生活を送る人がいるんですね。大変ですが素敵な人生と言えるかもしれません。amazonのベソスでしたっけ、嫌いだから何時までも名前覚えられないんですが、彼はその巨大なシステムを構築した人です。そして、その放浪する高齢の思索者は末端の労働者です。痛み止めを飲みながら巨大な倉庫を長時間歩き回り膝や腕を痛めてる人たちです。ベソスは彼らの何万倍どころではない、巨大なお金を稼いでいる訳ですが、そもそもシステムを作った人と、その下で働く人の間にそんな天文学的数字の賃金格差があること自体、異常ですよね。Uber Eatsもそうです、コンビニもそう、上にいる人とと下との二者の格差の大きさって悲しいくらい酷い。昔の炭鉱の時代と変わっていない、身体を張って働く人がシステムを作った一握りの人に搾取される点では同じ。Uber Eatsのお兄さんが四角い箱背負って走っていくのを街で見かけると、そんなことを思います。

システムを作れる人が、末端で働く思索的人間よりそんなに偉いのでしょうか。その思索者のほうが遥かに人生について学んでいる知ってるかもしれないのに。システムを作れる、大きいお金を動かせる、権力を持っている、そうなると人って大概の人が、俺は偉い凄い、って勘違いするんですよね。そしていつかそんなものを全て失うと空気の抜けた風船のように萎んでしまう。

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