今回は少し変わった物を紹介。フリーメイソンのメダル、1940年製と1924年製(長さ7〜8cm)、イギリスのウースター州の物。白いほうは少女用、青いのは少年用。これを譲ってくれたイギリス人の友人に教えて貰ったのですが、フリーメイソンは学校の運営もしていたらしく、彼の学校も後にフリーメイソンの学校と合併して一つになったそうで。それでこんなメダルが存在するんですね。ぼくもこのような子供用のメダルは初めて見ました。シルバーにエナメル彩、シルク製。かっこいいですし、ちょっと小さめで可愛くもあります。
先日本屋で雑誌などを見ていて今更気付いたのですが、今金沢って人気なんですね。現代アート、美術工芸、グルメ、古い町並みなどのコンテンツがバランス良く揃っていて、新幹線開通以来東京からのアクセスも良く、ぐっと身近になった金沢。街が賑わうのは良いことですが、余り人気出過ぎると街が壊れていきます。先日、「チルチンびと」の「コラムの広場」(いしかわ 人と風景のかたち)でも書いた通り、このまま進んでいくと、金沢という街は単なる観光で消費される場と成り果て、金沢本来の魅力は次第に消え失せてしまう。「金沢」というブランドを逞しく利用する商売人で溢れた場所になる、フェイク金沢を消費する人で溢れかえる街。まあ簡単にいうと、この街はそこそこカネニナル、ということ。
ただ良い面もある、十年前と比べても、他所から色んな人が移住して来てこのサイズの都市としては例外的なくらい色んな人が居て割とバラエティーに富んでいる。そのせいか街の空気も最近は少しずつオープンな感じになっている。数日前、店の裏の大通りで「金沢レインボーの会」の人たちが大勢パレードをしてました、とても楽しそうに。その次の日かな、21世紀美術館から展覧会のチラシが送られて来て、その展覧会のタイトルが「ぎこちない会話への対応策 第三波フェミニズムの視点で」。21美で催される展覧会とレインボーの会のパレードは何処かで通底してるんだな、と納得した次第。金沢が色んな人に開かれた街に変わっていくのはとても良いことだし、素敵なこと。ただ難しいのはバランス、本来の良いものを保ちつつオープンになっていく。それにはアムステルダムのようなしたたかさを備えていかないと持たないでしょうね。オープンなように見せかけて実はしっかりコントロールされてもいる。そんなしたたかな街へとこの金沢がなれたら、それはそれで素晴らしいと思います。
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