画家、木下晋さん

鉛筆画家の木下晋さんが 6月24日(木)午後2時20分 NHK2チャンネルの高校美術講座に出演されます。ご興味ある方はご覧下さい。彼は何年か前まで金沢美術工芸大学の大学院で教えておられまして、その時以来の付き合いです。と言っても、突然あの独特の風貌でフェルメールに現れ人間に纏わる濃い濃い話しを暫しされ又去って行く。だからこれを付き合いと呼べるかどうかは分かりません。フェルメールにたまに出没する「変わり者」の一人です。風貌は確かに独特で、オシャレとか小綺麗とかそんなとこから遠いとこにいて、アーティストという感じでもなく、何時も薄ら笑い顏で飄々と見えて脱力系のようでいて矢張り強烈な印象を残し去って行く。彼は以前東大でも教えていましたが、中卒で東大で教えたのは彼だけらしいです。

彼の人生に関しては藤原書店から自伝的著作「いのちを刻む」というのが出ております。それをお読み下さい。かなり壮絶な人生です。ぼくはここではそれについては書きません。下手に何か書くのも失礼だろうし今度彼に会ったときに何かバツが悪い、とでも言いますか。この本は今ぼくも読んでいるところです。確か彼は現在日大で教えているらしいです。この間会ったときにそう言っておられました。一つの大学に留まらず一本の鉛筆と二つの眼で渡り歩いておられる木下晋さん、凄いとも思いますし、人間こうあるべきかな、とも思います。漂流する、流浪する、本当はこっちのほうが人間本来の姿だと思います。ただ殆どの人にはその気概が欠けている、安住を選ぶ、変化を怖れる。

テレビ、ご覧下さい。

写真は今帰省中の故郷、日田の三隈川です。