12/10(木) 12時 フェルメール 移転オープン致します。

12月10日(木)にフェルメールは鱗町に移転オープンします。今の場所から徒歩1分の裏通りです。お店は今よりも少し広くなります。今のように商店街ではないので、目指して来る人しか来ませんね、たまたま通り過ぎるような場所ではないです。移転の準備で12月の頭は多分一週間程お休みする予定です。また改めてホームページでお知らせ致します。

今の所に店を開いたのが1998年6月で、僕は36歳でした。商売のことは何も分からず、何となくの我流で店を始めて、少しずつ学びながら何とか10年、20年とやって来ました。イギリスでの仕入れも色んな地方に行き買い付けをしてるうちに徐々に知り合いや友達が出来、10年を過ぎた頃から少しずつ自分なりの仕入れ方が出来るようになりました。まだまだ大したことはないですが、イギリスの骨董世界に受け入れて貰えるのに15年くらいは時間を費やしたような気がします。外から見ていた世界が少しずつ内側からの視点に移っていく感覚ですかね。そうなると周りのイギリス人の態度も変わって来るわけです。少しだけ内側に居ると、見えて来る風景というか、物の見えかたも変わるんです。同じ場所に居ても以前と違って来る。今年はコロナでその経験を積み重ねていくことが出来ないので、来年になったら今年の分も取り返したいと思っています。

こんな時代だからこそ自分の生活のペースを大事にしながら店をやっていきたいですね。焦ったりイライラしたりせず、変な欲も出さず、出来るだけ毎日同じ気持ちで店に立つ。気持ちのゆとりを大事にしたいと思っています。俗な例えだけど、お金がないときでも何となくあるように見える、そんな雰囲気を纏う人。それから、今よりも面白い物を扱っていきたいです。それにはお金も要りますが何とかなるでしょう。良い物は必ずいつかは売れますから。面白い物を見たときの、こんな物もあるんだね、、という驚きって大事だと思いますし、その気持ちをなくしたらお終いだと思います。物を見てワクワクする、これが原点だと思いますね、こういう商売の。

後20年は続けたいと思っています、この仕事を。これからも宜しくお願いします。