長かった仕入れの旅も四週目、流石疲労が溜まってます。明日は田舎に仕入れに行きます。小さなフェアー。ディーラーの数は四十人くらい、その内四人は友人若しくは知り合い、ということで、アットホームな仕入れになるでしょう。昼は皆んなで抜け出してランチ、の予定。昨日かな、ソーホー地区近くのワインバーで軽く一杯友人と飲み、その後レスター・スクエア駅側にある古本屋に入った。その日は珍しくピカデリーのWaterstonesとレスター・スクエアとトッテナム・コートロードの間にある有名店Foylesの、ロンドンを代表する本屋を二軒はしごしたので、その流れで古本屋に入ったのかもしれない。そこでは何も買わなかったが、棚を見ていると’medium rare’(まあまあ珍しい)と書かれたコーナーがあった。詰まり、物凄くレアではなく、そこそこ珍しい本を集めたコーナー、ということだろう。面白い表現だな、と思った。自分の店でも「E・R」(Extremely Rare)とか「M・R」(Medium Rare)とか書いたシールをアンティークに貼るのも面白いかと。勿論僕の主観だが、イギリスアンティークならそれなりに見てきてるので、そう当たってないこともないかと思う。本当はそんなことは書かないほうが良いのだが、一つの指針、参考として書いても良いかな、と。
WaterstonesとFoylesの二つの本屋をはしごすると、客層、店員の対応と話し方に結構な違いがあり面白い。僕自身はWaterstones派だがFoylesにもまた違った良さがあり、探してる本によって使い分けるのも良いだろう。前者はカジュアルでリベラルの匂いがすれば後者は正統派で保守。前回イギリスの昔の作家の本を探していたときに、WよりもFのほうが古典をしっかり置いていて、見直した次第。逆にインディペンデント系の出版社の本や芸術系写真集はWが強いし、FはクラシックとジャズのCDコーナーがあって面白い。文房具や本関連グッズはWのほうが面白い。エレベーターがカッコいいのは断然W、Wのトートバッグも以前はカッコよかったが最近は手抜きでダサい。トートで有名なのはDaunt Books だが彼処は全く面白くない、僕には。Dのトートを持ってる人を地下鉄でときに見掛ける、私本好きなんです、というフリの為のトート。持ってる奴も含めてツマラナイ。Wのトイレはとてもカッコよかったが今は(防犯上か)入れなくなっている。残念。Wはダブリンに住んでいた二十代の頃から行ってるので自分の青春時代の思い出と共にある。
最近の僕の傾向は、ロンドン郊外のチャリティーショップの本屋で古本を買うのが好き。先週もBalhamのチャリティーショップでイギリスの文芸雑誌Grantaのバックナンバーを何冊か買った!Grantaは確か日本版も出ていたように思うが、物凄くツマラナカッタ!!
ということで、僕は本が好きなのでした。
(写真はポートベローに昔からある有名なコーヒーショップ、今の流行りのコーヒー屋とは一線を画している。こういうのが本当はカッコいいんですがね。中入るとシブいですよ。ロンドンも最近はチャラチャラした店が多いのでこういう店は貴重!)
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