ヒマな日々を送っています。コロナ蔓延防止期間、大雪、国際政情不安など色々重なり誰も来ません。まあこんなものかと諦めているので普通に暮らしてます。色々と日常レベルで腹の立つことはありますが、まあ軽くいなしながらやってます。この暗めの日常下で僕の愉しみは音楽と読書と餡子のお菓子を食べること。それとパイプスモーキング。お酒はほぼやめたので、大好きなコーヒーをフレンチプレスで毎日飲んでます。餡子のお菓子にフレンチプレスの濃いめのコーヒー。最高です。ジャズピアニストのセロニアス・モンクは‘51〜’57年の間麻薬がらみの事件でキャバレーカードを取り上げられ、六年の間クラブでの演奏活動が出来なかった、と何かで最近読みました。僕も今イギリス仕入れに行けない日々が続いているので、天才モンクの不遇の時代を知り、それに重ねて勝手に自分を慰めています。仕入れはしてますが自分の身体使ってイギリス歩き回って仕入れる訳じゃないですからね。まあこの二、三年は次のステップ踏む為の溜めの時期だと思って暮らしてます。もっと面白い物を仕入れたいという欲求は衰えませんから、今でも友人にイギリスからアンティークを送って貰いながらも徐々にクオリティを上げています。良い物が届けば僕にとってもそれは刺激ですし、お客さんにも刺激ですから。物を観てハッとしたい心奪われたい、という気持ちは骨董好きなら誰しもあるものです。古い物が持つ強いエネルギーを手と眼で感じ取る。古くて良い物は掌に持つとそのエネルギーを本当に強く感じるものです。その物固有のエネルギーが掌から身体へと流れて来るのです。その経験の最たるものが石ですね。石は強いですし、アンティークどころじゃない古さですからね。
まあまた春になったら仕入れた物見に来られて下さい。こんなショウモナイ時代だからこそ骨董の世界にしばし逃げる、アナログ世界に浸るのも良いと思います。単なる懐古趣味ではなく、もっと能動的に懐古する、古い物の中に未知のものを探し訪ねて行く、古い物に自分の意識を流すようにして眺める。そんな骨董趣味もあっていいのじゃないかな、と思います。まあ一種の知的ゲームみたいなものですかね。ものを観る、それは人間がなし得る最も知的行為の一つですから。観ることは人が死ぬ最後の日まで進化を続け止まない訳です。
写真は数年前のロンドンのポートベロー・マーケット。コロナ禍で風前の灯火に近い状態らしいです。多分大半は消えて無くなると思います。悲しいですね。
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