古い小さな椅子

イギリスの小さな椅子(約22 x 約22 x 約20 cm(高さ))、古さは1800年くらい。こう言う一見渋い木の物は時代が分かり難いです。偽物もありますし。椅子と言っても座れません、恐らく十分な強さはないでしょう。僕の知らぬ間に見知らぬおっさんが店に入って来てこの椅子に座ってた、という「事件」はありましたが、まあ座れないとお考え下さい。渋い椅子です。脚は一本だけ相当前に折れたのか、付け替えた跡がありますが、その脚すらもアンティークですね。上に渋い花瓶を置くのもいいかもしれません。

忙しいです、今制作中の冊子「そらあるき」の追い込みとお店の移転に関する諸々の用事で。一昨日も「そらあるき」のメンバーで街中のミスドーに集まり、テーブルに印刷された原稿を広げ三時間みっちりと校正等の作業をしましたが、作業を進めればまた新たに細部の問題が浮上してきて中々終わりません。今回はページ数も今迄の倍くらいあり、写真も割とあるので全体のバランスを取りながら一つのものとして「厚み」を持たせていく作業が意外と時間が掛かります。納得のいくものが出来るまで地道な作業を積み重ねていく、その根気が重要です。出来上がるものは見える物ですが、そこに至るまでのプロセスは見えません。でも、その経過で皆が費やし注ぎ込んだ熱意は矢張りそこから透けて見えるものです。だから気は抜けないんです。

今年はイギリスには行けませんが色々と学ぶことが多いですね。短い時間の中で自分に圧をかけて集中する力は前より高まっている気がします。何かを決めるときも何度も何度も繰り返ししつこく選択肢を見ていくことで、最初と違った考えに落ち着いていく、というのも学んだことの一つです。最初は目にも留まらなかったものがフッと目に入るときがある、それも何度も繰り返し見ていると。多分繰り返すことで先入観が剥がれていくんでしょうね。

ではお元気で。